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天候デリバティブのプライシング話

天候デリバティブは、デリバティブの一種で期間中の気象現象が一定の条件を満たすとお金がもらえる金融商品である。
具体的な例としては、ビール販売

  • 夏が例年より暑いとビールの消費量が増える。冷夏であれば消費量は増えない。このような冷夏に対するリスク・ヘッジとして、夏の一定期間中の最高気温が25度以下の日が20日以上(ストライク値)ならば補償される、という天候デリバティブを事前に購入しておく。
  • 冷夏であったならば補償金が支払われ、猛暑であったならば購入オプション料を失う
  • この場合「最高気温が25度を超えた日」がデリバティブの原資産にあたる
  • 当然取引されてないので基本的にはヘッジできない

詳しくは天候デリバティブ - Wikipediaを参照。

プライシングの方法

天候デリバティブのプライシングをどうやるのかを簡単にまとめる。
Weather derivative - Wikipedia, the free encyclopedia

  • 効用関数による方法

デリバティブの原資産である気象現象に対する効用関数を決めて、payoff関数とする。効用関数で価格を決定する場合は買い手のリスク選好度を考慮できて、投機的なプライシングも可能である。

  • 過去の価格を利用

過去の同じデリバティブの価格の期待値で計算する?

  • インデックスモデル

原資産となっているインデックス(指標)のモデルを作る。上の例なら、原資産及びインデックスとなっているのは「最高気温が25度を超えた日」で、このモデルを作る。
モデルの最も単純な例はヒストリカルにやる。つまり、過去のインデックスの動きを使って分布を求めて期待値を計算する。
もう少し難しい例だと、指標が適当な確率過程(ARMAなど)に従うと考えてプライシングをする。
もっと複雑になると、物理的な現象との相関を考慮してモデルをつくる。例えばエルニーニョ現象との相関をいれるなど。

  • 数値予報を使う方法

天気予報の方法の一つに数値予報がある。現在の大気の情報を入力し、流体力学等の物理学的なアプローチを利用して、将来の状態を数値的に予測する手法で、これを用いて将来の気象現象の予測し、デリバティブの価格を計算する。
特にアンサンブル予測と言われる複数の初期状態をから計算し、その平均を持って予測値とする方法が、デリバティブのプライシングに良く利用される。